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吉田 聡太*; 宇都野 穣; 清水 則孝*; 大塚 孝治*
Physical Review C, 97(5), p.054321_1 - 054321_17, 2018/05
被引用回数:36 パーセンタイル:93.2(Physics, Nuclear)陽子数が13から18まで、中性子数が22から34までの78核種のベータ崩壊半減期及び遅発中性子放出確率を大規模殻模型計算によって求めた。これらは非常に中性子過剰な原子核であるため、実験データが限られており、また、速い元素合成過程の理解に重要な性質である。そのうち実験データがある47核種の半減期を非常によく再現することを示した。これらのベータ崩壊の性質については、核構造の観点からはガモフテラー遷移強度分布が重要となる。ガモフテラー遷移強度分布を詳しく調べた結果、半減期に対して特に重要な低励起状態への強度分布に核子数の偶奇性が強く現れることがわかった。陽子中性子対相関がその性質を支配していることを計算により示した。
宇都野 穣; 藤田 佳孝*
no journal, ,
ベータ崩壊の系統的データが集まり、そこから物理的に興味深い現象が知られるようになってきた。その一つとして、閉殻上に2個の核子がある系では最も低い状態から最も低い状態間のガモフテラー遷移強度が非常に大きくなるのに対し、2個の空孔がある系では同様の状態間のガモフテラー遷移強度が抑制されるというものがある。この研究では、この現象が起こるメカニズムを陽子中性子対相関の観点から明らかにした。まず、核子間相互作用として対相関相互作用をとると、任意のバレンス殻、任意の一粒子エネルギーでガモフテラー行列要素の符号がそろって大きくなることを数学的に証明した。これは、2粒子系の性質は説明するものの、2空孔系の性質は説明できない。現実的な相互作用では、対相関相互作用とは相互作用行列要素の符号が異なる部分があり、それによってガモフテラー行列要素の符号がそろわなくなるためである。すなわち、現実的な陽子中性子間相互作用では陽子中性子対が不安定となり、期待される対凝縮は起こりにくくなると考えられる。